ゆたり倶楽部

[ギャラリー・アート] 記事数：35

◎ギャラリー・アート

回廊ギャラリー門
[茨城県笠間市]

中庭を囲む回廊そのものをギャラリーに。
自然の光と風の中で、作品を楽しむ。

　笠間芸術の森公園を中心に、数々のギャラリーやショップが並び立つギャラリーロード。その中のひとつ、「回廊ギャラリー　門」は、古い蔵のような外観が目を引く個性的なギャラリーです。

　中へ入ると、ギャラリー自体が中庭をぐるりと取り囲む“回廊"になっています。室内と中庭の間には、何も仕切りは作られていません。

　店長の羽石公子さんは、「自然の風と光を感じながら、作品を楽しんでもらいたいんです」とお話してくれました。古民家の梁材や建具を再利用して建てているため落ち着いた造りになっており、庭を眺めるように回廊を歩けば、作品も鑑賞できるのです。
　もともと笠間には、窯元が開いていた焼き物の販売店が数多くありましたが、「門」では笠間在住の作家の作品を中心にしつつ、国内外の作家が交流できるギャラリーを目指し、2002年にオープンしました。

　「焼き物の素材となる土も、生み出す人にも、それぞれの持ち味があります。笠間にはどこか縛られない自由な空気があるので、いろいろな個性の作品が集まってくるのかもしれませんね」と、羽石さん。そうした作家の作品の一部は、個展としても発表されています。

　また、入口近くの壁一面を飾るのは、箸の専門店「銀座　夏野」の箸。漆塗、納豆用、子ども用など様々な箸のほか、箸置き、茶碗なども取り扱っており、個性的な作家の作品と一緒に食卓を華やかにする食器の両方が楽しめるギャラリーです。(tou2)