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◎カフェ・レストラン

芭蕉
[群馬県桐生市]

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絹の街桐生に残る守り続けたい食の文化
文人墨客が愛し歴史が紡いてきたカリー

 糸屋通りという東の小京都・桐生に相応しい名の通りを歩いていると、少し目を引く古民家風の建物があります。民芸品の収集家であり、版画家・染色家であり、そして何より腕利きの料理人であった先代の小池魚心さんが昭和12年に創業したのが、この異国調菜・芭蕉。


 一歩中に入ると夥しい数の民具や素焼きの民芸品、絵馬に包まれ、忘れかけていた土との生活を思い出させてくれます。当時はそのハイカラさで、桐生っ子たちの心を鷲掴みにしたに違いありません。そして今は、街の人で知らない者はいないという洋食の老舗になっています。


 美食が友を呼ぶというのでしょうか、晩年の坂口安吾やシャンソン歌手の石井好子さんなども味と雰囲気に魅せられ、度々来店し、名物の馬小屋(まどらす)カリーを口にしたそうです。棟方志功が壁画を描いたのは昭和28年のこと。もっとも、魚心さんは雰囲気に合わないと翌日、絵を漆喰で塗り潰したとのエピソードもあります(現在は漆喰を取り除き公開しています)。

 フランス料理の修業をしていた二代目・一正さんが芭蕉を継いだのは昭和50年。定食や一部の料理ではフレンチで培った腕を見せますが、カリーなどの主要のレシピは父の時代の味を一途に守っているそうです。何せ開店当時のお客さんが99歳になった現在も通っているというのですから、味を変える・誤魔化す訳にはいかなかったと言います。今でこそスパイスや隠し味の果物などを揃えることは簡単ですが、開店当時は大変なことだったでしょうと語ってくれました。そして、その深く懐かしい辛味に導かれるようにお客さんが訪れます。ただ闇雲に守るのではなく、そこに価値があるから人々が集い、受け継がれていくのです。

群馬県桐生市本町5-345
TEL/0277-22-3237
営業時間/11:30〜20:30
定休日/火曜日(第二又は第三の火曜日・水曜日連休)

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