気がつくと、テレビドラマはほとんど見なくなりました。
それでも、NHKのドラマは面白い作品が多く、時々録画して見ています。
NHKというと、大河のイメージが強いですが現代ドラマも考えさせられるものが多いです。
録画していたことをすっかり忘れていた、「お買い物」というドラマ。
昨夜、アイロンをかけながら見ました。
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福島の田舎に住む老夫婦に届いた一通のDM。
中古カメラの展示会のものであった。
二人は、一念発起して状況を決意(ほんとに、「決意」という言葉がぴったりだった)。
特急券をなくしたり、カフェでうまく注文できなかったり。
東京のリズムと、老夫婦のリズムがまるで違っても全然気にしない。
どうしても欲しいと思っていたカメラを、宿泊費まで使って買ってしまって途方にくれる二人。
さあ、どうする?
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一連の流れに、事件など起こりません。
淡々と、カメラを買いに行くことが描かれているのです。
問題提起、しているのかいないのか。
それさえも分からない。
けれど、東京駅のシーンに「夫婦のたどってきた道のり」を重ねて、じんわり感動してしまいました。
昔、自分の大切だったカメラを手放さなければならなかったおじいちゃんの気持ち。
「一番たいせつなもの」というのは、日々、変わっていきます。
整理収納アドバイザーとして、必要なものを必要な分だけ持ちましょうと提案しています。
けれど、それだけではどうしても割り切れない気持ちというのも正直あります。
おじいちゃんの手にした、カメラはデジカメよりも使いこなすのが大変かもしれないけれど、残された人にとって、かけがえのない宝物になったと思います。
それは「形」だけにとらわれない財産だと思います。
年齢を言い訳にせず、ゆっくりしっかり、としを重ねていきたいなと思いました。
by つき|2009-03-16 16:04
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