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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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思い切って「じょんのび村」

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世界の演奏行脚をしているヴァイオリニストの河村典子さんを
おっかけ行脚している呑み仲間一行のバスに、
今年は私も便乗しました。
5~6年前に一度参加して以来でしたが
今年は、思うところあって
このクソ忙しく、貧乏な時期に、あ、え、て、参加しました。

行き先は新潟県柏崎市の「じょんのび村」。
そういう村があるわけではなく、
この地域のあだ名のようなものらしいのですが
東京からバスで5時間移動したその場所は

あたり一面田んぼばかり。
ちょうど、稲が重たく頭をもたげて
お辞儀をしているところでした。
今年は雨が多くて、こんなにあたまをもたげてしまったんだと
誰かが言っていましたが、細い田舎道を
たんぼに落っこちそうになりながら
バスは、じょんのび村にたどり着いたのです。

「じょんのび」というのは、この地方のことばで
「ゆったりのんびり、ほんとうにきもちがいい」という
ニュアンスを持つ言葉だそうで、
観光地独特のいやらしさが全くといっていいほど、ない、
(すみません、私は鎌倉にいたので、観光地が苦手なんです)
名前の通りの空気が漂う村なのです。
image

さあ、そこに、忽然と現れた
いかにもという公民館のフツーの会議室で、
ヴァイオリンの演奏ははじまりました。
河村さんは、バッハにこだわり、
すでに100回を超える演奏を各地で行ってきた方です。
今回は、コントラバスを弾かれる旦那様の白土文雄さんとのデュオ。
バッハもさることながら
一番最後、私の大好きな「チャルダッシュ」には、
会議室のパイプ椅子に座った全観客が、惜しみない拍手を送りました。
「息がぴったり」というのは、もう陳腐な表現で
こうして、安心して心をゆだねられるということ、
もう、なにも説明を必要としないだけの
説得力を持って、私を包んでくれました。

アンプもマイクも通さない、アコースティックの音色に
心を預けられるということが、稀になってしまった今日この頃
この時間を味わえたのは、思い切って
ここまで来たからだなと、思いました。

旅って、なんでしょう。
現実逃避、気分転換、異文化体験、
いろいろなとらえ方ができるけれど
最近は、パソコンを開けば全世界の景色を観ることができて
どこの地方の料理だってレストランで食べられます。
だけどやっぱり、足を運ぶ・・・・・・・
残念ながら、ほんとうに歩いていくことはできないけれど
いつもの場所から距離を離れてみることが
わたしを、どこか無防備にしてくれるのでしょう。
あとは、空気と、人。

20代のころは、リュック一つで、よく旅をしていましたが
最近は、仕事で地方に行くことが多くなってしまい
時間を気にしてばかり、早く東京に帰らなきゃって思う旅ばかりでした。
今回もたった1泊2日でしたが
音楽聞いて、酒を飲む、それだけの
ゆとりある旅だったせいか、
そして、やはり、私が何か求めていたのでしょう
体に、弦楽器の音色がしみこむ体験をできたのは
お金に換えられない、貴重な時間でした。

演奏してくださったお二人
image
そして、昨年から準備し、セッティングしてくださった
バー十月のかずこさん、ありがとうございました。

この翌朝に、オリンピック開催地が東京に決まっていなかったら
いうことなしの、最高な気分だったんだけど・・・・
う~~ん、やめましょ、とまらなくなりそう。

~本日のエール~
大好きな作家の原田宗典さん!!!
逮捕だと?!
かえってきて!まってるよ~~~~~~~!

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2013-09-09 13:01

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