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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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JOKO発表会観劇

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池袋から東上線で3つ目、
大山駅から歩いてすぐの劇場で
JOKOという名前の演劇学校の生徒さんたちが、
卒業公演をなさっていると聞いて、みにいった。

この、JOKOは、私が18歳のときに通っていた
劇団昴付属の、昴演劇学校を引き継ぐようにできた学校なので、
校長はじめ、携わっている先生がたも
私がお世話になった先生ばかり。
JOKOのある、みらい館の稽古場に
講座や稽古で行くことがあると
かならず先生たちに会ってしまうのだが
できの悪い私が、いま指導する側にいるのを知られるというのは
なんとも、恥ずかしい限り。

で、その発表会・・・

2年生の卒業公演は「ささやかの幸福」という創作劇だった。
まず、養成所で創作劇をやるということに、
おどろいた。
作家は22歳というのだが、
パンフレットを読むと、ベテラン演出家の菊地先生と
まさに「闘い」のような稽古場が想像できる。

一見、ありがちなシチュエーションなのだが
びっくりしたのは、異世代の役、
高校生、60代、80代の役にも、果敢に挑戦している所。
まあ、うちのかんじゅく座も、異世代を演じることのほうが多いのだが
若い方ほど、自分と同世代の役を演じたいのではないだろうか・・・
と、勝手なイメージですが。

こういう舞台を観ると、つくづく、
芝居は、うまい、へたで感動するのではないんだなと痛感する。
もちろん、セリフははっきりいえたほうがいいし、
動きもぎこちなくないほうがいいのだが
見ている私が、なにに、心を寄せているかというと
舞台の上で対面している役者同士の間の緊張感だったり、
ゾロゾロと退場したあとにポツンと残された
一人の役者の鼓動だったり
それは、技術的なこともあるかもしれないけれど、
その本人が、そこにいるんだなという実感のようなきがする。

偶然客席にいた、演出家の方や
劇団昴の女優さんとも、いま、おもった、いろいろなことを
話したかったのだが、あわれ、夜勤という日曜の運命に
引きちぎられる思いで、劇場をあとにした。

私が通っていたころ、稽古場は文京区の駒込にあり
当時、鎌倉から2時間半かけて通っていた。
劇団昴の演目にとてもすきなものがあり、
そんな舞台に立てることを夢に抱いて
遠路、毎日電車の中で居眠りしながら通っていたのだが
どこか、つねに不満をもっていた。
無断欠席や遅刻の多い稽古場は、常に緊張感がなかったし、
先生たちが「どうせ、おまえさん、わからんだろう。」
という目で、私たちを見ているような気がしていた。
そしてなによりも、通学の往復時間より
稽古の時間が短いということ、
演劇界にどっぷり浸かりたいのに
浅瀬にも届いていないような毎日にいらついていた。

そこから、どうあがいても売れない日々をやりすごし、
焦りが一番よくないという実感を通過して
マイペースの現在・・・・確実にいえるのは
続けていてよかったということだけ。
つまらないことで、やめなくてよかった。
でも、たくさんの同期が、芝居から足を洗った。
それはそれで、すばらしい決断だなと、今は思える。

2年生・・・この卒業公演を経て
どれくらいの人が演劇の道をすすむのかわからないけど、
2年間がんばったことが
きっと、大きな糧になるだろうなと思う。
月並みな言い方だけど、そう思う。

~本日のありがとう~
Tさん、お願いしておいたストラップ、
買ってきてくれてありがとう。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2011-02-21 12:12

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