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[雨は遠いそらの上] 記事数:109

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静神社と古徳沼

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大きな杉林に守られた参道を登ると、灯籠にともされた橙の灯と神門の前に屋台が見えてくる。折りしも今日は節分祭の日で、拝殿内では地元の人が詰めかけ神事が執り行われているようだ。
(写真が多くなっちゃったので読み込み注意)


ぼくは、この静神社には勝手ながら「蒼い神社」というイメージを持っている。無駄を削ぎ落としたスマートでシックな拝殿が何とも素敵である。創建は不明だが延喜式内社のうちに数えられており(名神大社として記載)、鹿島神宮に次ぐ常陸国二ノ宮である。江戸時代には水戸藩に厚遇を受け、特に二代藩主水戸光圀公が静神社を崇敬した。という由緒ある歴史認識も加わって「凛」とした雰囲気を境内から感じるのだが、雪のぱらぱら落ちる静けさの中で参拝すると「凛々」である。拝殿の力強さと流麗さに舞い落ちる雪の白さに灯籠の灯が厳かな彩りをくわえ、何とも惚れぼれしてしまう。

とりあえずぐるりと社殿のまわりを回る。本殿は神明造、天保12年の火災のあと、九代藩主斉昭が本殿・拝殿を再建したらしい。ずっしりとした神明造はやはり良い。境内右手裏にさらに奥の末社・手接足尾神社へと通じる参道があるのだが、溶けはじめた雪が水滴となってどんどん落ちてくるので今日はパス。

神門の下で一息ついていると、拝殿の中の人たちが突然おーっとかやあーっとか声を上げたので驚いて振り返ると、どうやら神事の最後の仕上げに豆まきをやるということらしく、皆さん威勢良く「福はーーー内!」「福はーー内!」「鬼はー外!」と声を張り上げ境内に向かって豆をまき、お開きとなった。神門脇の社務所からぞろぞろと出てきて、帰りに屋台で大判焼きを買って帰るという、何年も続いているのだろう光景も、雪の白さに人々の息も白く浮かび上がり、何だかひっそりと静かだ。
社務所の方は慌しそうだったので、御朱印はまた今度、祭りの日にでもと思う。

      
帰りは近くの古徳沼に寄って、たくさんのカモに囲まれながら餌をやってきた。今日は立ち寄る人もやっぱり少ないらしく、お腹をすかせたカモ達がわらわら寄ってきて非常に楽しかった。ちらほらとやって来る人もいたが、ふと気づくとぼくとカモと白鳥だけが寒空の下におり、さみしい。しゃがむとパンツやバッグを泥に浸してしまうし、カモはカモでぼくの靴の上を歩き回って泥だらけにしてしまうし、「何やってんだまったく俺は…」と思うも、カモはかわいい。餌を口に入れた瞬間ぼくのことなんてまったく忘れているのだろうけど、じっとぼくのほうを見ているカモなんかがいると、非常にかわいい。
久々の雪の多さに出足を鈍らされ、ほとんどトンボ帰りみたいな行程だったけど、やっぱり雪の日は楽しい。
(神社の美しさとカモのかわいさに無駄に写真が多くなってしまいました。お許しくださいませ)

Trackback(0) Comments(0) by 雨|2008-02-04 02:02

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