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[雨は遠いそらの上] 記事数:109

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散々石岡滝巡り

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幸いにも拙ブログをご覧くださった方ならお気づきかと思われますが、話題といえばぜんぶ滝。最近、滝にハマっているのです。こんな寒い時期になんで滝?と思われるかもしれませんが、ハマっちゃったんだから仕方が無い。まあ熱しやすく冷めやすい性格なのですぐに飽きちゃうだろうけど、ならば飽きるまでとことん見尽くしてやろう、と暇を見つけてはぐるぐると滝を見て回っておるのです。今回も人里を離れ山の中に入ることになるのだが…。

今回は石岡方面をめざした。まず笠間の「駒場の滝入不動尊の滝」を皮切りにいくつかの滝を回る予定で出発。ここは写真で見て綺麗だなあと思い、かねてより行ってみたかった滝だ。しかし笠間に入ると雲行きが怪しい。さらには雷まで鳴っているようだ。幸先の悪いスタートだなあ…と思うも、せっかくの休み、まだ帰るわけにはいかない。晴れるのを期待して進む。
滝入不動尊へは峠のふもとからさらに中に入るらしいのだが、それらしき道が見つからない。幸い雲が切れ、青空が見える。山並みが美しく、光も差し込んできて気分が良くなってきたのでずんずん進んでいったら、いつの間にか峠に入ってしまっていた。
舗装されてはいるものの林に囲まれた細い峠道で、やっと車が一台すれ違える程度。でも車なんて通りゃしない。急な登り坂とカーブが続き、非力な軽のエンジンが悲鳴を上げる。いったいどこまで山ん中入ってっちゃうんだろう…と喉から出そうな不安に駆られながら進むこと15分、目の前に一台のジープを発見。どうやらここが峠の頂上のようだ。
周辺の案内板が建っていて、男女がそれを眺めている。恐る恐る近づいて、車の窓をあけ話しかけてみる。「あの~、滝を探してるんですけど…」こう訊くと、警戒していそうな人とでもわりとスムーズにコミュニケーションがとれる。若いのに滝かよ!という落差が警戒心を解くポイントだ。
男性のほうはまさに「俺あエバラギの人間だべ」というおじさんで、チョッキに長靴。滝のことをたずねると訝しげな顔をするも、「ああ、あすこだっぺよあすこ」と大きな声を返してくれる。あちゃー、やはり通り過ぎてしまったようだ。「しかし滝っつったってあすこは小せえよ?見たってしゃあんめえ」というおじさんを、女性がたしなめる。女性は結構な美人で、寝ぼけた熊みたいなおじさんには少々不釣合いのような気がしなくもない(あれ?失礼なこと言うつもり無いんだけどなあ)。しっかりと茨城弁なわけだが。
それよりも峠をこれから下った先に大きな滝があると教えてくれる。それは今日回るつもりでいた「鳴滝」だ。こちらのルートで行こうと思っていたわけではないが、半分正解といったところか。駒場の滝は後回しにして、鳴滝に行こうと決める。
おじさんは最初仏頂面でちょっと怖かったんだけど、田舎の人というのはそういうもので、話していくうちに細かいところまで親切に教えてくれる。お二人はイノシシ狩りに来ているらしく、一頭仕留めたとしれっと言う。クールなバイタリティである。礼を言って車を出発させると、また二人はさっきと同じように案内板を眺めていた。クールだ。ぼくを撃たないでくださいね、と思いながら峠を下っていく。


というわけで鳴滝の写真。山の中にあって、まるで人工的に削ったかのように林にぽっかりと斜面を形成していて、水が薄く駆け落ちていく。滝の脇に階段がつくられていて(これがなかなか急)、のぼると不動尊がある。そのさらに上方にも滝があるのだけど、ゆっくり見ようと思っていたらさっき失せたはずの雷が急に近づいてきて、それどころではなくなってしまった。急いで車に戻り次の滝をめざすことに。
しかし山道に迷い込んで結局もとの道に戻ってきてしまったり、雨風雷がさらに激烈さを増したりでいよいよ滝どころではなくなってきた。滝への看板を恨めしく見やりながら車を急がせると、追い討ちをかけるように雹が降ってきて、フロントガラスをごごごごごんと容赦なく打擲する。あまりに勢いが強いので、車もスピードを出せない。恐ろしい!近くに雷は落ちるし、もう散々。まったく、俺はいったい何をしているのだ、と思いながらほうほうの体で逃げ帰りました。

Trackback(0) Comments(0) by 雨|2008-01-30 03:03

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