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[北海道] 記事数:1


◎北海道

小樽
[北海道小樽市]

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 小樽は北海道でもナンバーワン人気の観光都市。古くから港湾都市として栄えた明治から昭和初期の繁栄の時代を経て、運河や石造りの倉庫などの多くの都市遺産を持つ。これらの遺産を守り現在の観光基盤を支えてこれたのは、小樽市民や産学官が一体となった人材育成やブランドづくりに他ならない。

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 しかしながら、小樽の街の歴史には時代に取り残されてしまった繁華街も存在し、時とともに人の集まる通りは変化しているようだ。明治期に小樽港の繁栄とともに市内で最も賑わいをみせた「公園通り」や、戦前から小樽の歓楽街として飲食店が密集した「浮世通り」、浅草の仲見世を模して名付けた「仲店通り」など、小樽らさしい街並は時代とともに人気の大型の見世物小屋へと人の流れを変えていることも事実だ。
 情緒や温もりのかけらも感じない『翼湾小樽』のような大型施設が小樽の顔になって欲しくない。これからも小樽という街が、駅から運河へ通じる坂道や古くから残る小路に情緒と温もりを残せる街であって欲しいと祈るばかりだ。


「ゆたり旅」居心地のよい場所

大洗港〜苫小牧港(太平洋上/船旅)

 北東の風、波は穏やか。18:30発の三井商船フェリーは予定通り大洗港を出航した。すっかり陽が落ちたターミナルは人影も少なく、水銀灯だけがとても眩しく感じた。平日ということもあってか船内は静かだ。フェリーでの北海道は2度目。自宅からクルマで行けるのがいい。家からいろいろと荷物を積んで行けるし、現地での移動も時間を気にすることなくのんびり旅することができるからだ。それに、帰りはお土産もいろいろと積んで帰れるなどメリットも多い。早速、船酔いの薬を呑み、買い込んで来た酒や食料を広げ、大洗〜苫小牧間20時間の船旅が始まる。部屋は和室だったがユニットバスも完備していて快適。呑んで食べて、映画を観て、おおいに眠る。朝方目が覚めて窓の外を覗いてみると、太平洋に昇る朝陽を観ることができた。闇しかなかった船窓に浮き上がる水平線のコントラストは実に美しかった。まるで北斎画のような紺と朱のグラデーションは、船旅だから味わえる特典なのかもしれない。目が覚めると北海道というのは何とも不思議な気分だが、ホテルに泊まったと考えるととても快適なものだ。

夜明けの水平線(太平洋上/三陸沖)

 北海道は両親の郷里でもあり、子供の頃から度々訪れることが多かったので、いわゆる内地の人が羨ましいと思うほど特別な場所ではない。しかし、北海道は広大なこともあり、行ったことのない季節や場所がまだまだある。もちろん何度行っても感動や発見はあるのだが、最近は親類の葬儀や仕事などでトンボ帰りばかりになってしまった。ゆっくり電車と青函連絡船で行った家族旅行を思いだす。そういえば、幼い頃父に聞いたことがある。「どうして特急列車は乗っている時間が少ないのに、長く乗っていられる鈍行列車より運賃が高いの?」。旅とは本来時間のかかるものであり、簡単に飛んで行ってしまってはもったいないものなのだ。何もかも早ければ安ければ良いという時代、旅の道中くらいゆとりある時間がなければ楽しみは半減してしまうのではないだろうか。ゆたり旅に北海道を選んだのは、北海道への船旅を紹介したかったからで、今回は北海道の旅の情報にはなっていないかもしれない。最後に、晴天続きの船旅のもうひとつのご褒美は、海から観えた三陸(陸中)海岸だった。(YT)

船窓から観ることができたリアス式海岸(陸中海岸/三陸沖)

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