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[山梨] 記事数:1


◎山梨

忍野
[山梨県忍野村]

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 標高約940mの高原にある忍野村は山梨県の南東部に位置し、富士山麓の豊かな伏流水が湧く忍野八海をはじめ、桂川や新名庄川など名水の里として知られています。忍野村はもともと「宇津湖」という湖だったそうですが、富士山の延暦大噴火(800〜802年)の際に溶岩流によって「忍野湖」と「山中湖」の二つの湖に分断されました。その後、川の浸食や掘削排水のため湖の水は枯れてしまい現在の盆地になったそうで、改めてこの星のパワーに驚かされます。

(動画はありません)

 富士山周辺一帯は数百万年前から火山活動が活発だったようで、その破壊力の凄まじさは想像できます。関東平野に広がる関東ローム層は、約10万年前の「古富士火山」の時代の火山活動による火山灰が降り積もったものだということは有名ですし、宝永大噴火の噴出物量は8億立方メートルともいわれているからです。富士山は数千年におよぶ平穏期もあったようですが、約5,000年前から新しい活動期に入り、現在まで幾度となく噴火を繰り返しているのです。記述に残っている西暦781年以降だけでも、延歴大噴火や、貞観大噴火、宝永大噴火など、17回の噴火があり、最後の噴火から約300年間噴火していないことから、近年その可能性を指摘する声を耳にするようになりました。
 いずれにしてもいつかは噴火するのでしょうが、あの美しいカタチが壊れない程度の噴火であってほしいと願うのみです。

◎「ゆたり旅」居心地のよい場所

忍野八海(山梨県忍野村)

 忍野八海は、その富士山からの伏流水が水源といわれる八つの泉(出口池、湧池、お釜池、濁池、底抜池、鏡池、銚子池、菖蒲池、)から構成されています。富士山麓の雪解け水が溶岩の間を80年もかけて濾過されて湧き出た水で、国の天然記念物であり全国名水百選(美味しく飲める水という意味ではない)にも選ばれてる美しい泉です。
 泉の一部には地下水の浸食によってできた水中洞窟が続いているらしく、八つの泉にまつわる伝説がさらに神秘的なイメージを伝えています。
 忍野村散策は豊かな水のおかげか、アルカリ性の水素イオンが影響してか、とても気持ちが落ち着き癒されます。単なる沼地化してしまった池からは感じられない、常に流れ湧出ている水がもつエネルギーを感じるのです。八海めぐりで第一の霊場とされている「出口池」は、他の泉からは少し離れた所にありますが、面積も最も大きく必見です。また、忍野富士と呼ばれる美しい富士山が四季折々の表情を見せてくれるのも魅力です。今度は新名庄川の桜並木が満開の頃に訪れてみたいものです。

 この星に水が誕生して38億年とも40億年とも言われています。水の誕生がこの星の生命の源であり、人間も60%から90%は水でできています。太陽系を見渡してみても地球だけが水の惑星であり、いまのところ他の惑星には水や生命の存在は確認されていません。
 この星に存在する水は鹹水(かんすい)と淡水に分けられ(大気中にも少量の水があります)、およそ13億〜14億立方キロメートルの水があると言われています。しかし、約97%が鹹水で、淡水は約3%のみです。しかも淡水の約66%は南極や北極の氷として存在しており、私たちが飲み水として利用できる水は地球上の水のわずか1%しかないそうです。
 この星の存在だけでも奇跡なのに、水循環サイクル(蒸発・蒸散した水が雲をつくって雨や雪になって戻って来る)という仕組みがなければ私たちは存在すらなかったのでしょう。
 日本も昔は安心して飲める湧き水や井戸水があり、水資源に恵まれた国でした。しかし、現在はペットボトルの水さえ輸入しているありさまです。
 世界的に見ても11億人の人々がまともに飲み水を得ることができないことや、水資源の過剰利用による汚染や農耕地の不毛化など、水の危機は深刻化する一方です。また、仮想水と呼ばれる水を使って生産された食品や製品などにも、輸出入の不均衡が指摘されるようになり、水をめぐる問題は今後増々複雑化することと考えられます。

 実は、先日忍野八海へ訪れた時、池の底に賽銭箱のごとくたくさんの小銭を見ました。こんな美しい水を汚してまでもご利益が欲しい(ご利益なんてある筈ない)日本人の強欲さが情けなく思いました。小銭が余っているなら、自分の利益ばかり考えず、今日の飲料水すら無い国の子供達のことを思い出して、募金に代えてほしいしとお願いする次第です。(YT)

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