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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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住んでいる人にしかわからない感覚

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イギリスのEU離脱に、ここまで日本人が大騒ぎするのも不思議な気がしますが
さまざまな立場の人がいるということでしょう。
特に株や為替をやっている人の気持ちは
わたしには憶測さえつきませんが・・・・・

今回の国民投票の結果で、私が気になったのは
「移民受け入れ」のこと。
世の中、そういう流れなのかと
私自身は、この結果にいい印象を受けませんでした。

が!

たまたま同僚に、イギリスで長く生活していた女性がいたので
「住民としてはどう感じるんでしょうね?」と聞いてみました。

すると
「離脱」が勝つのはわかる、と。

どんどん税金が上がるのに
移民対策はとどまるところを知らず
病院に行けば、移民の認定を受けた人たちがあふれていて
待ち時間ばかりが長い。
移民はやることがないので、すぐに病院に行くからだ。
本当に具合の悪い人がなかなか診てもらえない・・・・というのです。

結局ここで苦しむのは、イギリス国民の中でも
中流下流の人たちです。
そういわれてみれば、「移民はもうたくさん」と感じるのも
わかる気がします。

そこに住んでみないとわからない感覚があります。
たとえば沖縄、
たとえば原発のある県、
たとえば被災地・・・・・・
遠く離れた地で、それについて好き勝手にジャッジするのは
(もちろん言論の自由はありますが)
無責任なことだと思うのです。

現地と、傍観者の間には、深い深い溝と
簡単には分かり合えない意識の差があります。

私は今、少し前の時代を設置した台本を書いています。
少し前とはいえ、生きている人もいて
その中には同性愛者も出てきます。
同性愛者への取材が、意外に大変です。
取材拒否が続きました。

イギリスのこと、沖縄のことを考えたとき
私は自分がしようとしている取材が
たとえるなら「土足で踏み込んでジャッジしようとしている」印象を
与えているのかなと思いました。
表現者としては、「しりたい」「ききたい」の一心で飛び込むのですが
そこには深い溝があります。
溝をなくすための運動がある一方で
その大前提の理解を得たい段階で、溝ができてしまう・・・・・

解消できる手段として、いま思いつくのは
時間をかける、ということくらいです。
あきらめず、こつこつと。

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2016-06-27 03:03

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