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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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感動の時間の共有

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銀座の映画館が相次いで閉館となりました。
映画は、下向きなのか、上向きなのか、
実際に自分が映画館に足を運ぶと、
よくわからなくなりますが、
どんどん作られていることを考えると、
映画好きな人々は、たくさんいるのだろうと思います。
創作意欲にあふれる若手もたくさんいます。

では、実際にどれくらいの人が、
映画館で映画を見ているだろうと考えると
「おうちでDVD。」というかたが多いのも事実です。

私は演劇鑑賞をしている日が多いので
劇場に足を運んでナマを見ることのすばらしさを、
日々、痛感しています。
これは、「足を運ぶ」「ライブをみる」ということだけでなく、
「感動を共有する」ということが、私たちにとって、
とても大きな体験になると思うからです。

実際に映画や演劇を観に行ったときに
客席の知らない人と、意見を交わすかといえば
そんなことは、まずないのですが、
同じ方を向き、同じ画面を見ている時、
無意識のうちに、まわりの空気を感じているのではないでしょうか。

それを考えるようになったのは、ある視覚障碍者の方の意見からでした。
私が音声ガイドを作るために、いろいろとインタビューしていたときのことです。
音声ガイドについては、みなさん意見が様々で
なかなか万人が満足するものを作ることができないのですが
「まわりのお客さんの反応が分からなくなるから、
(解説を)つけすぎないでほしい。」と
言われた時に、はっとしました。

すすり泣き、いびき、みたいなわかりやすいものだけでなく、
息をのむ、余韻を味わう、というような、
音にならない反応も、私たちは体で感じているのですよね・・・・。
ときどき、映画館で、客席が一体になっているような感覚を味わうことがありますが、
あの感覚が、作品そのものの面白さを倍増させて、
上映、鑑賞されることで、作品がはじめて出来上がるような気がします。
そんなとき、私たちは、知り合いでもない人同士で
ちゃんと交流しているような気がするのです。

いま、映画は映画館で上映するよりも、
DVD売上とスポンサーで成り立っているそうです。
映画館では上映するほど赤字になることもあります。
閉館は時代の流れかもしれませんが
私たちが、無意識に体験していた交流の場が、なくなっていくというのは
寂しいし、何か、赤信号のようなものを感じます。
友人が、映画鑑賞のワークショップを開いていますが
一緒に鑑賞し、人それぞれの感じ方を共有する場を
あえて、作っているのも、そういう気持ちからかもしれません・・・

映画は映画館で・・・・そりゃ、高いですよね。
大人1800円ですから。
でも、これ以上高くならないためにも、
みなさん、映画館にいきましょう!

~本日のありがとう~
雑務の山・・・・
「大変だね。」の一言だけでも救われる。
謝謝。

Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2013-04-18 22:10

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