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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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秘密基地

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ビンタで思い出したのが、
子供の頃の隠れ家的場所、秘密基地だ。
私の場合は、家から3分とかからない所に2つ。
なんせ、すごい山のなかだったもので
家のまわりは繁みだらけだった。
防空壕なども残っているような所だった。
(これはいまもある)

秘密基地を作るときに大切なのは・・・

トイレを作ることだった。
私は昔もいまも、非常に現実的な人間なのだ。
「まずはトイレ。」
土のクボミに「トイレ」という名前をつける、ただそれだけのことだが
トイレが出来ることで、その場は完全に生活空間になるのだ。

私は姉と部屋が一緒だったので
なかなか一人になれる場所がなく
こうして野外に自分の居場所を作っていたのである。
なにをするでもない、ただ、ぼーっとしていた。
ボーっとすることが出来るのが、当時の特技だった。
授業中も、いつも、ボーっとしていた。
はっとわれに帰ると、先生の説明は全て終わっており
なにが起こっていたのかを知りたくて
「わかりません」というのだが
これで、先生を随分怒らせていた。
「君はずっと黒板を見て、話を聞いていたじゃないか。」
私は心の中で答える。
「たしかに黒板はみていた。でも、聞いていなかった。」
こうして、小学校のときの成績は、132人中131番になった。
算数はボロボロだった。

あまりに悲惨な成績に
「このままでは中学にあがれません」と通告され
(私学なので、厳しかったのだ)
慌てた親が、なんとか計算力をアップさせようと
計算ドリルを買ってきた。
毎日、時間を計って計算をする。
これをひと夏。
目標は50番以内に入ることだった。
これは、私の目標ではなく、
親の目標だった。
ご褒美は、アヒル。
私がこよなく愛するアヒルを、飼ってもいいというのだ。

「アヒル」につられ、果して成績はいっきに12番に。
生まれて初めて算数で100点という文字を見た。

しかし、アヒルは買ってもらえなかった。
「池がない」が親のいう理由だった。

夢は破れた。

ああ、私は子供に夢を与えるような大人になりたい。
「早く大きくなりたい。」と思えるような、
そんな夢を。

しかし、ここが難しい所。
私はなかなか子供に好かれない。
たぶん私がまだ、子供なのだろう。
以前子役の指導に行ったときのこと、
言うことを聞かない子供たちに、イライラして、
私のほうが駄々をこねたくなった。

ああ、駄々こねたい。
さすがに、この年でそれはできない。
子供の頃、もっと駄々をこねておくんだった。

基地のトイレの話から
随分飛んでしまった。
いまは、また、別の秘密基地をもつ。
人工的だが、やはりこういう空間が必要なのだ。

~本日のありがとう~
背中を押してくれたYよ、ありがとう。

Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2010-03-18 23:11

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