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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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本、というご縁

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薦められた本というのは、ぜひ、よんでみたいと心では思っていても、
なかなか読むところまで気持ちが追いつかないことがある。
みなさんも、きっとそうだろう・・・・と思っているにもかかわらず、
自分が読んで面白かった本は、何が何でも人に読んで欲しくなるもの。
まあ、かってですね。

美容院で髪を整えること3時間。
そのあいだ、持参した本を読んでいた。
最近は、コーヒーやお菓子まで出してくるので
もう至福の読書タイムである。

さて、私が持参したのは原田宗典さんの文庫本「しょうがない人」。
彼の作品に登場する普通の人々の感覚が大好きで、
私はたまに、図書館や古本屋さんで求めている。
この中編小説集の、一番最後にタイトルになっているはなし、
「しょうがない人」がある。
私はこの作品から読み始めた。

ところで・・・・みなさん、短編集などを読むとき
どこから読み始めますか。
編集者はもちろん、順番にもこだわって作っているのだろうから、
そりゃ、頭から読むのが筋だろうが、
私はときどき、順番ばらばらという邪道な読み方をする。
その結果、読み落としてしまう作品もあるのだが。

この「しょうがない人」は、父と息子の話だ。
父親こそが「しょうがない人」なのだが、
父の体験した、戦後の引き揚げの話を組み込みながら
普遍的な親子の絆を描いている。
私は美容院のテルテル坊主スモッグをきたまま、目頭を押さえたくらいだ。

読み終わって、ボーっとしていると、
「かわかします。」と、
髪を切ってくれた20代後半のお兄さん。
それは、ちょうど主人公と同じ年のころ。
勝手な話だが、この本を読んで欲しいと思って、
私はそのお兄さんに、「しょうがない人」をさしあげた。

「え?しょうがない人って、俺ですか!?」

と、驚いていたけれど、すぐにもらってくれた。

果して・・・・読んでくれるかどうかはわからないが、
もし、読むのがおっくうならば、
電車の中にでも置き忘れて、今度は拾った人が読んでくれればいい。
そう、本との出会いって、そんな感じだ。

夜、仕事先へ行く途中、古本屋さんで、また「しょうがない人」を買おうとした。
よんでいない作品がまだいくつもあったのだ。
しかし結局、他のタイトルに惹かれてしまい、
原田氏の「ゼロをつなぐ」を買った。
こんどこそ、全部よむよ!

~本日のありがとう~
さすが!侍Japan!
今日も快勝!日本に希望を有難う!!

Trackback(0) Comments(4) by 鯨エマ|2009-03-25 02:02

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