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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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淡々と・・・

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美術家のWさんと劇場見学&打ち合わせのあと、下北沢へ。
月曜日と火曜日は折込み作業が目白押し。
本チラシはあがっていないけれども、時期が時期だけに
仮チラシをもって、いざ劇場へ。

このチラシ折込作業は、いわゆる若手の仕事。
劇団でいうと20代、新人が「行かされる」ものだ。
1列になって折りこんでいる周りをふと、見回せば
私が最年長になっていた。
もちろんうちは、劇団員が私1人なので、私がやることになる。
となりは、演劇学校の生徒だった。
本当に作業がのろいが、私も昔を思い出し
おもわず、手伝ってしまう。
私も10年前はとても遅くて、よく隣の方が手伝ってくださった。
「すいません」と恐縮する彼女に、
「いいのいいの。」と、こんな私でも
多少は優しい気持ちになったりする瞬間。

チラシを右から左へと流してゆく、この単純作業が
昔は嫌でたまらなかった。
とくに劇団にいたころは、自分が出演していない芝居のチラシを
折込に行かなければならないわけで
これは苦痛以外の何ものでもなかった。
しかし、ここ数年は、こうゆう淡々とした作業の最中に
あたらしいアイディアがふっと浮かぶことがあって
意外と侮れない。
本のアイディアは、原稿用紙の前にいても決して生まれてこない。
全然関係のない仕事の最中、電車の中、外で知らない人と目が合った瞬間、
あるときは夢の中だったりする。
それを、書き留めておくかどうかが、私にとっては運命の分かれ道。
特に夢の中で見たことは、おきてすぐに書いておかないと、
5分後には忘れている。

今日の折込では単純作業のあいだに、
特にアイディアは生まれなかったものの
隣の女の子の役に立ててよかった。
心の中では
「10年後は、後輩を手伝ってあげてね。」
とおもいながら。

いや!いかんいかん!
みんな、1日も早くこの作業から抜け出してね!

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-05-19 23:11

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