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うのしまヴィラ

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震災による津波で木造建築物が全壊した鵜の島温泉旅館が、3年の時を経て、新生『うのしまヴィラ』として、明日4月24日オープンします!







ワタシが初めてこの地を訪れたのは一昨年の11月。かつて旅館の大広間があった場所にテントを立てて、「旅のカフェ」というイベントが開かれたときのことです。



師走が間近に迫る頃、おまけに雨まで降っていましたが、美しいプライベートビーチと、変化に富んだ散策路を辿って、大人も子どももたっぷりと遊びました。

波の音を聞きながら地元のおいしい食材をいただき、日が暮れてからはみんなでテントに集まって、お互いの話に耳を傾けたのでした。にこやかな原田さんご夫妻をはじめ、協力してくださった皆さまの厚いおもてなしのおかげで、不思議なことにそのテントの中は、まぎれもなく鵜の島温泉旅館の大広間でした。







その時は既に旅館の再建に向けて走り出していた館主の原田さん。震災当時の状況や、眠れぬ夜に海岸に来ては、これからどうしたらいいのか、先の見えない不安を抱えていたと話してくださいました。

それなのに「自分たちはずっとここで、海のおかげで商いをさせてもらって生きてきた。だからその海を恨む気持ちはないのです」と話された時の穏やかな表情を、今でもはっきりと覚えています。



一時はもう廃業するしかないと思っていた原田さんの背中を押したのは、旅館業が好きでよく手伝ってくれたお子さんたちでした。「またいつか小さな旅館をやりたい」「それなら自分は調理師になろう」そう言ってくれた息子さんたちを始め、家族一丸になって再建を決意。

そのとき、父としてしょんぼりした姿は見せられない。これからは何があっても前向きに、常に希望を持って生きる雄姿を子どもたちに見せていこうと決めたそうです。「お会いするたびなんだか元気に、うれしくなっちゃう」と言われる原田さんの強さは、こんなところにあったのですね。







ヴィラの目の前、大田尻海岸の磯には象徴的な岩があります。かつてはスフィンクスのような形をしていた裸島です。津波によって頭の部分が欠落してしまった裸島を、原田さんはモスラに見立てていました。今はさなぎだけれど、いつかきっと殻を破って飛び立つ時がくるからと、自分たちに重ね合わせていたのです。

でも、ゼロどころかマイナスからの旅館再建への道はたやすいはずもなく、逆風が吹くときもありました。それでもいつも人なつこい笑みを浮かべ、あきらめることなく前に向かって進み続けてきた姿に、多くの人が惹き寄せられ、繋がり合い、支えあって、いよいよ明日、とうとうモスラが飛び立つ時がやって来たのです!



2014年4月24日 Reborn Open!









宿泊はもちろんのこと、うれしいことにカフェ&ダイニング海音 [sea-ne] では、日中は宿泊以外のお客様も気軽に食事やお茶が楽しめるようになりました。長い海岸線を持ちながら、海を見ながら美味しい食事のできるレストランがそう多くはない茨城にとって、ここは本当に貴重な存在になることでしょう。

晴れた日だけでなく、しとしと降る雨の日や雪の日にも、四季折々の海を眺めながらゆっくりと珈琲が飲める場所は、ワタシがずっと待ち望んでいたことです。



地元の信頼する生産者がたいせつに作った野菜や食材を使ったり、自家製麹を用いた発酵食を積極的に取り入れたり、身体にやさしい食事が素晴らしいです。

岩盤効果でとろみを帯びたやわらかいお湯のお風呂からは海が望め、そして何より、原田さんご家族の人柄がにじみ出る温かいもてなしに、心から安らぎを得られる素敵なヴィラの誕生です。



プレオープンの宿泊体験の様子が、ブログ「水戸梅日記」で紹介されています。
水戸梅日記「うのしまヴィラ」 http://mitonoume.blog.ocn.ne.jp/mitoume/2014/04/post_87de.html








少し早起きして砂浜に座り日の出を眺めていると、前に誰かが言っていたこんな言葉が浮かんできました。

ーーー過去はいくら悔やんでも変えられないが、未来は変えられる。過去の自分が今の自分につながっているように、今の自分が明日の自分を、そしてその先の未来を作っていくのだとしたら、今日を精一杯に生きなくては。「今日という日は新しい1日」人は毎日、日が昇るたびに生まれ変わるチャンスをもらっている。ーーー



後ろを振り返ると、海辺まで木の香りが届いてきそうな真新しいヴィラ。その中に見える人影は、まさにそんな思いで1日1日を積み重ねてきた人たちです。

だから原田さんご家族を慕っている人たちは、みんな自分のことのように嬉しくて、心からの祝福を贈るのです。Reborn Open 本当におめでとうございます!



日が昇ると共に、毎日RefreshとRebornのチャンスがやってくるうのしまヴィラ。気軽に立ち寄れる海辺の宿で心と身体をときほぐし、まっさらな気分で新しい1日を迎える。皆さんもぜひここで、そんなReborn体験をしてみてください!


海辺のセカンドハウス「うのしまヴィラ」HP http://unoshima-villa.com







» Tags:うのしまヴィラ,

Trackback(0) Comments(2) by Yamepi|2014-04-23 07:07

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