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[ほんのきもちです] 記事数:479

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旅のCAFE@鵜の島

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だいたいがこの寒い時期、しかも雨がふっているときに、
1日中海岸で、屋外で、夜までいましょうよというイベントです。

若者か馬鹿者しか来るわけないよ、今回はかなり少ないかもね、
でもそれはそれで楽しいかもね、と話しながら現地へ向かう馬鹿者夫婦。

そう。今回初めて旅のカフェに休日の重なった◯パが初参加でした。

うちのYamepiはよく一人で出かけてるようだが、一体何をしてるのだ?
これまで何度か説明しましたが、なかなかその実態というか本質というか、
言葉では伝えづらい旅のカフェ。

まずはそこに来て、感じるしかありません。





鵜の島は素敵な場所でした。
遠くは鹿島まで見えるという弓なりの海岸。
正面に海を望むと、左右に切り立つ崖が程よく外の世界を遮断し、
プライベートビーチのような心地よさがあります。
日が射せばもっと陽気に輝くであろう黄檗色の砂浜。











鵜の島は特別な場所でした。
全国各地で行われている鵜飼いの鵜は、ここ日立の断崖に飛来する海鵜で、
国内唯一の捕獲場所に指定されています。
崖に掘られた穴は、かつて塩づくりをするために海水を溜めていたもの。
海浜緑地の所々には、国内最北限の光藻(ヒカリモ)が生育しています。
     










鵜の島は海のなかもすごいみたいです。
地上と同じ風景が海中にも広がっているというスケールの大きなお話し。
あらゆる種類の魚がたくさん生息しているというお話し。
地形と潮流の関係で、この湾のなかにいる限りは外海に押し流されることなく、
シーカヤックにも適しているだろうというお話し。









以前ここに在った旅館の思い出なども皆さんからお聞きしました。
毎夏子どもたちを連れてきていたこと。
砂だらけになって帰ってきてお風呂に直行しても怒られなかったこと。
この海が好きで奥さまとお母様と何度も泊まりにきたこと。
海に面したお風呂につかって天井を仰ぐと、いい具合に年季が入っていたこと。
釣り人が糸をたらすなか、投網を肩に海に向かい、
一投で獲物を担いでくる父親をカッコいいと思ったこと。
スフィンクスのような形をしていた裸島が津波で崩落してモスラになったこと。
ここにあった鵜の島温泉旅館も津波に流されてしまったこと。
いま原っぱになっているところには大広間やお風呂があったこと。
子どもたちも旅館業が好きでよく手伝ってくれたこと。
震災の翌々日、眠れなくて夜中に海岸にきてみたら
闇のなかにドーンと大きな影があったこと。
それが遠くから流されてきた修理中の船であったこと。
浜に乗り上げた船を動かす作業が満潮時にしかできなかったこと。
それ以外の時間、空いた重機を使って震災の後片付けを手伝ってもらったこと。
ずっと商売をさせてもらってきたし、海に対してはなんの恨みもないこと。
一時は違う業態も考えたが、やはり旅館をやっていこうと思ったこと。
丸くなってしまった裸島をモスラに例えるのは、
モスラはそのうち羽化して羽ばたく時が来るからということ。





かつて旅館があった場所に一張りのテントを建てて、
鵜の島温泉旅館と地元日立の皆さんの、厚いおもてなしを受けました。
和やかに流れる時間、波の音がずっとドドーンドドーンと低く響いていました。



海を見るのが恐かったけれど、今日ここへきて良かったという人がいました。
実家のある福島から気持ちが逃げていたと話してくれた彼女がいました。
この日ここへ来たばかりの時は波音が恐ろしく聞こえたけれど、
今は違って聞こえるという彼がいました。




みんなでその場を片づけて帰る頃になって、やっと月が姿を見せました。
でも、もっと早く晴れてくれればなんてことはちっとも思いませんでした。
むしろ晩秋の、雨降りの、海岸の、吹きさらしで、これだけ楽しいって何?
と思いました。





うまく説明する自信がないのですが、
ワタシはこの場所の良さを感じるには資質が問われると思うと話しました。
波の様子や雲の動きを何時間でも飽きずに見ていられるとか、
潮騒が心地いいとか、雨に降られて濡れるのもまた楽しいと思えるとか、
生まれつきや経験によって育まれた好みとでもいいましょうか。

鵜の島という場所の持つ魅力は予想以上でしたが、
でも、ここで1日過ごしたら楽しいだろうと思える人がいる反面、
えーーー!ここで?と言う人もいるはず。
ワタシの頭にはえーーー!ここで?と言いそうな人が何人も浮かびます。
その人たちが嫌いなわけではなく、感性が貧しいとかいうことでもなく、
こうしたシチュエーションがその人にとっての居心地の良さに
つながったことがないのだろうと思います。

旅のカフェに参加してみようと思う人は、その時点ですでに
積極的に楽しく過ごそうとする準備が整っているように思います。
実際、みなさんとても満ち足りた表情をされていました。
お菓子のお土産までいただいて帰路につきましたが、
参加者全員がそれぞれの胸のなかに、
今日ここに共にいた意味、とでもいうような思い。
見えないお土産も持ち帰ったことと思います。



今回の鵜の島が代表するような、とても素敵なんだけれど
自ら楽しもうとする気持ちがないと見落としてしまうような茨城の魅力を
より多くの人に感じてもらうためには、どう伝えたらいいのでしょうね…



帰り道、◯パに今日の感想を聞きました。
「そうかそうか、こういうことか、なるほどね、これはいいね」
彼も十分感じてくれたみたい。(でもやっぱりうまく説明できてませんが)





今回のおいしいものご紹介します。

       夢ひたちファーム中里のピクルス(お芋とか!!)


       料理教室主宰宮澤さんのリンゴとサツマイモの生姜煮


       めずらしいマコモダケのホイル焼き


       生しらすの浜漬け


       久慈浜で水揚げされたサヨリを炭火で焼いて


       地元お茶漬け日立版の具


       ワタシはしらす浜漬け、刻み生姜、ゴマ、大葉をチョイス


       運平堂本店のべっ甲干し芋羊羹(1月発売予定)


       おもてなしのお気持ち、おいしくいただきました。







       ☆次回も気になる旅のカフェは、天心が出会った五浦☆ 




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Trackback(0) Comments(4) by Yamepi|2012-11-24 19:07

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