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オープンハウス

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住宅展示場ではなく、毎日普通に生活をしているお宅を見せていただける、オープンハウスのお誘いをいただいた。3日間開催するという。
知らないよそ様の暮らしの空間を見る機会なんて滅多にあることではない。しかも予約すればお茶と手作りのお菓子を用意して下さるという。

広さも構えもごくごく普通のお家といった印象のNさん宅。北側の道路に面しているので、玄関周りの植栽部分は決して広くはないが、一目で手入れが行き届いているのが分かる。ポーチを上がると大きな花瓶に庭から切ってきた枝ものと紫陽花の花がたわわに活けてあり、大粒の雨を受けて生き生きと葉っぱを鳴らしていた。
どうぞ、と玄関ドアを開けてくれた途端、ハーブ系のアロマオイルの優しい香り。
家に入る以前から、この家の主は来客に慣れていて、もてなすことを楽しんでいるのだということが伝わってきた。

1階部分はすべてご自由にご覧くださいとのこと。玄関ホールの飾り棚の上には、以前ワタシも作っていただいたHさんの作による多肉植物の寄せ植えが数点。右手の洗面所にもHさん作の鳥かごをアレンジした可愛いヘデラの鉢が。
今回室内に置いてあるすべての鉢ものと、棚に飾られた食器は購入することができるそうで、小さな値札がついている。

ホール左手のドアを抜けるとまずリビングダイニング。その右手に回り込んで和室が二間続きになっている。南に面して4枚分のサッシガラスからは、和の品種の草木が程よく高低のリズムをつけた雨の庭を臨むことができる。色は緑の濃淡と紫陽花の白だけ。室内と同様、主はこの家の美しさを保つために常に引き算の感覚で手入れをしているのが分かる。

手前の和室には中央に絨毯が敷かれ、重量感のある木のテーブルが置かれている。クラシカルなガラスランプの照明が吊るされ、大正ロマンの趣。襖は取り払われて広々と開放的だが、片隅には藍色の透ける素材の布が下げられ、手前の部屋と奥に置かれたピアノとの間を柔らかく仕切っている。

出窓や飾り棚、テーブルの上には、山野草を主に扱うやまぼうしという花やさんがアレンジした和の植物が。それぞれ味わいのある花器との組み合わせで、装飾を押さえ、きりっとしたジャパニーズモダンの室内に小さな息吹を添えている。
すっきりと清々しく、でも素っ気ないわけでもなく、渋めの家具や食器が部屋に落ち着いた気を漂わせている。低く流れるボサノヴァと雨の音、庭の緑。初めて来たというのに、い〜い感じで寛いじゃってます。大人の空間。

いやいやいやいや〜、恐れ入りました。
主のNさん、3人の子の母である。男の子もいるのになぜ、どこにもポケモンシールが貼られていないのか。生活感ゼロである。Nさん、季節ごとに料理とお菓子の教室を自宅で開いているそうで、そのお弟子さんによればお子さんが小さい時からいつもこうだったとおっしゃるのだ。
家をいつも綺麗にしてる人には2タイプあると思っている。神経質で内向的な人と、精力的で社交的な人。Nさんはまさに後者。

部分的に神経質なとこがあり、たまに人に会うのがめんどくさいこともあるけど、時にはみんなでわいわいやるのも好き。でもだいたいテレビ見て寝転がってるとシアワセ感じます、ってなワタシみたいな中途半端なのは、もう1年以上もサッシの隅の汚い塊を見て見ないふりしているし、学校のプリントととっておきたいチラシが混ざって1週間くらいテーブルの上にあったり、色がきれいって理由で子どもの描いた下手な絵を壁にぺったりはり付けちゃったりしている。

Nさん宅を去る時に思いました。己をつきつけられたな、と。
あれも家。これも家。ライフスタイル丸出し。
家は住む人を映す鏡です。

ダメだ、こんなじゃ。ワタシだってNさんちのような無駄のない簡潔美を目指していたはず。いろいろ参考になるヒントをたくさんいただいたし、一念発起してみるか、との思いを新たにした。何日間新たにしてられるか自信はないが、良い刺激をいただきました。

あ、これはサクランボのシフォン。4種類の手作りケーキからのチョイス。
朝焼かれたそうです。
爪のアカ、入れてください。

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» Tags:オープンハウス, 山野草, ジャパニーズモダン,

Trackback(0) Comments(9) by Yamepi|2008-07-04 14:02

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