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[ゆたりやの亭主] 記事数:256

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東金砂神社の嵐除祭(らんじょさい)

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     今日は、予てより計画していた
     東金砂神社の「嵐除祭(らんじょさい)」で
     奉納される「金砂田楽(かなさでんがく)」を観に
     常陸太田市(旧水府村)へ行くことに。

     最近、気力が充実しているのか
     朝早くから行動開始!



     天下野の集落にある大きな鳥居を抜けると
     東金砂神社の看板がある。
     ここから4km先だという・・・。

     地図にものっていない道。
     クルマがやっと通れるような山道を
     対向車が来ないことを祈りながら登る。

     やっと社務所が見えて来た。
     しかし、僅かな駐車場が満車・・・。
     しかも、Uターンすらままならない。
     路肩に縦列駐車するしかないのだが、
     ちょっと間違えれば谷底に転落しそうな道だ。
     やっとのことでクルマを停められる場所を確保し
     田楽堂へと向かう・・・。

     か・か・階段・・・



     70歳を過ぎた老人達が
     元気に笑いながら登って行く。
     良く見ると山歩きのグループも多く、
     麓から歩いて来たような感じだ。
     皆さん僕より遥かにお年を召しているのに
     ・・・元気だ。

     運動とは無縁の暮らしをしている僕にとって
     この登り階段は少々辛かった。



     田楽堂では、田楽舞が始まるところだった。
     毎年2月11日に行われる「嵐除祭」で奉納される
     「金砂田楽」は、五穀豊穣と浜大漁を祈願するものらしい。
     演目は、四方固、獅子舞、巫女舞、三鬼舞の
     4段から構成されている。


     ◯四方固/四方の悪霊を鎮圧するという呪術芸。


     ◯獅子舞/獅子役と尾取役の二人で舞うのだが、
      尾取役は翁面をつけて鈴を鳴らす。


     ◯巫女舞/男が演じていることも興味深い。


     ◯三鬼舞/赤鬼、黒鬼、青鬼が舞う。
      護摩餅の焼け具合で方位吉凶を占う。

     お猿の格好をしているのは、
     4人の地元の小学生。
     護摩を焚く役目がちゃんとある。

     海の幸・山の幸の豊漁・豊作を占う儀式もある。
     海側と山側の壁を双方から一斉に打ち、
     どちらが早く壁板を打ち抜くかで、
     豊漁か豊作かを決めるというものだ。
     今年は山側が勝ったので、豊作のようだ・・・。



     この田楽舞は嵐除祭に奉納される他に「金砂大田楽」として、
     72年に一度行われる「磯出大祭礼」でも披露され、
     県の無形文化財にも指定されている由緒ある田楽なのだ。
     第17回目の大祭礼は、2003年3月に行われたので
     次回は、2075年?・・・。

     1000年以上も前から、
     守り継がれてきたまつりや儀式って凄いことだと思う。
     生活に密着していたこれらの祀りごとには、
     ある共通のメッセージを感じるのだ・・・。

     ・・・それは、先人達の思いや生き方なんだけど。
     五穀豊穣や浜大漁を祈るだけではなく
     感謝、約束、といったヒトと自然との対話を感じる。

     1000年も変わらず続いていた日常が、
     ここ数十年で急速に様変わりしていることで
     その思いや意味が伝わりにくくなっている・・・。
     しかし、古くから守り伝えられたものには
     守らなければならない意味があるように思うのだ。

     ヒトは千年前とそれほど変わっていない。
     だから、先人達のそのメッセージからは、
     すごくシンプルで自然な暮らしが見えてくる。
     ヒトは自然の恩恵を大切にし、
     生かされていることに感謝ていた。

     決して一部の方達のための儀式ではなく
     生かされているすべてのヒトが
     神聖な気持ちで感じるべき機会なのだろう。
     あらためて自然の恵みへの感謝の気持ちを
     忘れてしまった我々現代人にも、
     受け継いで行かなければならない財産だと
     思う一日だった・・・。




★★モヤサマ風に★★

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ポチッと!してもしなくてもどっちでもいーかもね。

» Tags:東金砂神社, 嵐除祭, 金砂田楽, , 歳時記, 儀式, 風習, 文化財, 常陸太田市,

Trackback(0) Comments(6) by Yasumine|2009-02-11 17:05

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