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【長月】 9のつく日に茄子をいただく

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 今年の夏は毎日が猛暑日とお天気では伝えられ、「夏は暑いもの」とはいうものの、きちんと養生しないと倒れてしまう人が続出するほど。現代の住宅事情ではエアコンなども上手に利用しないと大変なことになるし、またこの異常気象があちこちで見られるのにやはり不安を感じずにはいられない夏でした。


 しかし、ずっとエアコンの効いた部屋で過ごしたり、冷たいものばかりを摂ってきて、今の時季夏バテを起こしてる人も多いのではないでしょうか?夏バテは涼しくなった頃に症状が出てくるもので、からだの冷やしすぎで血液の循環が悪くなったり、冷たいもののとりすぎで胃腸が弱ったりした結果、からだがだるくなったり、頭痛がしたり…。こういった夏バテの症状は毎日の生活を見直し、身近な食でケアするのが一番。のどが乾いた時も水やお茶はがぶがぶ飲まずに少しずつ飲むこと。そして我が家の簡単養生食としては、からだを温めるしょうがや雑穀、余分な水分を外に出す利尿作用のあるはと麦や小豆などの豆類を食事に取り入れたりしています。


 さて、旧暦9月の行事ですが、「9日・19日・29日」の3回の9の日は、三九日(みくんち)と呼ばれています。この9のつく日に茄子を食べると中風(発熱・発汗・咳・頭痛・肩のこり・悪寒)を病まぬと言い伝えられており、なす料理を食べる習慣があるそうです。現在ではあまり知られていない習慣ですが、この三九日はかつて久慈郡などの農村部に定着していて収穫後の骨休み、秋祭りとも呼ばれていました。また9月9日を「神の日」、19日を「農民の日」、29日を「町民の日」などといってお祭りするところも。美味しい秋なすもいいですが栗飯を食べる所も多く、その他赤飯・餅・団子など地域によってさまざまな行事食が登場し、各地域ごとにこの三九日を楽しんでいたようです。

 そこで秋なす料理と栗ご飯で、夏バテ解消の楽しい我が家流のみくんち料理などいかがでしょうか。秋なすは美味しいけれど、からだを冷やすとも言われるので、からだを温めるお味噌と組み合わせた、なすの味噌炒めやなすの味噌煮、さらにこれにしょうがをプラスすれば、味の上でも食べ合わせの上でもおすすめです。それとともにこれから美味しくなる栗のおこわも用意したらもう完璧。
 秋の夜長、涼しくなり始めた夜の風を感じながら、きれいなお月様でも眺めながら、今年は我が家流のみくんちディナーお試しあれ。


<コラム>夏バテと東洋医学

夏バテによる「身体がだるい」「疲れやすい」「頭痛」などといった症状を訴える方が病院へ行って診察・検査を受けたところではっきりとした原因がなく、異常なしと診断されるか、もしくは頭痛には皆一様に決まった薬が処方されるくらいです。一方、東洋医学に基づく漢方医や鍼灸医は、はっきりとした異常に対する治療だけではなく、その人の生活習慣・体質などの大きな背景を基に治療方針を決定して行きますので、なんとなく体の調子が悪い、その原因を追求し、取り除くことに重きを置いています。そして同じ夏バテの症状の人でも原因が違えば違う漢方薬や治療がなされ、今注目を集めています。


*東洋医学では夏バテは3つのタイプに


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