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[ゆたりストに学ぼう] 記事数:52

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かやぶき屋根の下の日常は
生活も環境も自然体

著述家
[茨城県石岡市]

Yutarist
新田穂高さん、城ノ内まつ子さん

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自然に身をゆだね
地元で欠かせない存在に

 熱狂的なエコロジストでもなく、狂信的なロハス信者でもない。自転車に魅せられて、野山を駆け巡っているうちに、自転車関係の雑誌を創刊。その雑誌を、好きな自転車で遊びに行けるフィールドのなかで作っていきたい—その思いが、里山に建つかやぶき屋根の住まいに行き着いた要因となりました。

 夫婦そろって、作家活動を行い、二人での共著も多く、現在も執筆に忙しい毎日です。しかし、それにも増して夫婦でやらなければならない日々の仕事の多いことには驚かされます。
 田んぼに畑、家の回りの草刈や手入れ。特に、まだ半分ほどしか終わっていない、かや葺き屋根の葺き替えは、1年2年の短期的な目標ではなく、「1世代で1回」の大仕事。長いスパンで取り組まなければならないものです。
 奥様の城ノ内さんは、家事と執筆の合間には、機織(はたおり)仕事が日課となっています。ご近所からもらい受けた機織機で、木綿の布を織り上げていきます。それはやがて、家族たちの体を温める衣服の生地にと仕上げられていくのです。
 「地域とか家とかを意識するようになりました」といいます。生まれ育った地域のなかで仕事を得て、その恵みを地域で循環させることを考えているそうです。そんな”小島の幸せ感”に満ちた日常は、都会生活の忙しさとは異質の、肩の力の抜けたたくましさを感じさせるものです。
 神奈川県から引っ越して8年という夫妻には、新住民意識を感じさせない近所付き合いの深さもあります。
2人の子どもたちとともに、地元のお盆の神事には欠かせない存在にもなりました。
 都会暮らしから、田舎暮らしにあこがれる人は多いものですが、それは、快適な便利さと豊かな不便さのトレードオフの関係です。その両立に悩み、挫折する人もいます。しかし、新田さん夫妻には、そんなことに頭を悩みが隙入る暇はなさそうです。
 なぜなら、刈り取った干草の上に寝転んで、満天の星空を見上げる心地よさが、何ものにも変えがたい至福の時間を与えてくれているからです。

 城ノ内まつ子さんの近著「おばあちゃんから聞いた楽々子育て名言集」が2月に文化出版局から出版されます。先人の知恵は子育て世代ばかりでなく、生きるヒントも満載で多くの人も楽しめます。(前田)


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