初秋の風物詩、蕎麦が白い花を咲かせる山あいの静かな農村。
金色の稲穂がたわわに実る傍らの鉄骨ハウス(硬質ビニール系)で青々とした小葱がすくすくと育っています。
ハウスの中には不思議なことに土がありません。酸素と養分を含ませた水をウレタン培地の下に流し、ハウスを巡らせた水槽に循環させて作物を育てているのです。
緑の剣山のような小葱達は苗を植えてから約2ヶ月で収穫され、袋に詰められて市場に出荷されていきます。
「水耕栽培」は土を使わない栽培方法で、起源は古代バビロニアの空中庭園と呼ばれていたものにその原型を見る事が出来ます。我が国では、弥生時代に稲の水耕栽培が行われたといわれていますが、今では野菜や果物、花など多くの作物が水耕栽培で育てられています。
カンカンカンカンッ…。ガランとした工房に、赤くなった鉄をハンマーで叩く音が響きます。熱を加えた金属を一つずつ成形する“鍛冶”は、工業製品が多い現在ではそう多くは見られない技術です。工房を主催する宇田さんは、室内外の装飾や看板、オブジェなど、オリジナルの作品を製作する鍛冶職人です。
緑の山々に囲まれ、清流が流れる典型的な日本の山野風景のなかに居を構え、日々農作業や家畜の世話を焼く。その合間に川で魚をつかみ取り、地域の人々と酒を酌み交わす―。
常陸太田市(旧里美村)に約2400坪の田畑を借り、農薬や科学肥料を使わない有機農法による野菜づくりを実践しているのは北山さんご夫妻です。
「失われつつある日本人の心を、料理を通して伝えていきたい」。日本料理一筋を貫き続けている西野さんは語ります。平成5年に念願の店を持ち、京料理の伝統の技を基本に、独自の「京遊膳」を提供。京の伝統野菜や活き締めの天然物の魚など、素材の味を生かすにふさわしいものだけを厳選し、四季折々の味覚の醍醐味が堪能できる一品に仕上げ、食通たちを唸らせています。料理の一つ一つに日本の美を表現しているのです。
映画看板職人は、今や全国でも珍しいという稀有な存在。この道50年の大下さんの長い経験で磨き抜かれた技術は、芸術の域に達していると高い評価を得ています。大下さんの工房には、大好きな女優のひとりというオードリ・ヘップバーンをはじめアラン・ドロン、ジョニー・デップ、高倉健、田中邦衛、寺尾聡など往年のスターたちを描いた作品が所狭しと並んでいます。大きなもので、縦2.7メートル、横5メートル。名俳優たちの表情を生き生きと描いたすばらしいタッチで、見るものに訴えかけてくるような圧倒的な迫力があります。
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